グレインフリードッグフード

ドッグフードのグレインフリー化は本当に必要?その理由を専門的に解説!

最近、「グレインフリー」のドッグフードが注目を集めています。穀物を含まないことで、アレルギー対策や消化のしやすさを期待できるといわれていますが、本当にすべての犬にとって最適なのでしょうか? 一方で、「グレインフリーは意味がない」「逆に健康に悪影響を与える可能性がある」といった意見もあり、迷ってしまう飼い主さんも多いはず。今回は、グレインフリーのメリット・デメリットを専門的な視点で解説し、愛犬に本当に必要なのかを考えていきます。

グレインフリーとは?

そもそも「グレインフリー」って何?

「グレインフリー」とは、トウモロコシ、小麦、米などの穀物を使用しないドッグフードのことを指します。通常のドッグフードには、エネルギー源として穀物が含まれていますが、グレインフリーはそれらの代わりにジャガイモや豆類、サツマイモなどを使用することが一般的です。穀物アレルギーを持つ犬のために開発されたのが始まりですが、現在ではアレルギーがない犬にも広く与えられています。近年、グレインフリーのドッグフードは「より健康的」「消化に良い」といったイメージで注目を集めていますが、その実態についてはさまざまな意見が存在します。

なぜグレインフリーのドッグフードが流行しているのか?

グレインフリーの流行は、主に海外の影響を受けたものです。特にアメリカでは、グレインフリーのペットフード市場が急成長し、日本にもその流れが入ってきました。
結果、日本でも「海外の最新トレンド」として注目され、多くのペットオーナーが取り入れるようになりました。

しかし、実際には穀物を使わないことで栄養バランスが偏るリスクもあり、単純に健康に良いとは言い切れません。さらに、グレインフリー商品は高価格帯のものが多く、メーカーにとっても利益率が高いため、ビジネス的な側面からも推奨されていると考えられます。

グレインフリーが「健康的」と思われるマーケティング戦略

グレインフリーの人気を支えているのが、マーケティングの影響です。「穀物を含まないことでアレルギーを防ぐ」「消化に良い」といったイメージが強調され、多くの飼い主がグレインフリー=健康的と認識するようになりました。しかし、すべての犬にとってグレインフリーが最適とは限りません。このようなマーケティングの影響で、本来必要のない犬にもグレインフリーが推奨されるケースが増えているのが現状です。

ペットフード業界にとって、グレインフリーの流行は大きなビジネスチャンスでもあります。これらの商品は高価格帯のものが多く、利益率が高いため、メーカーにとっても売上を伸ばすための有力な手段となっています。一部の企業は、このトレンドをさらに加速させるために「穀物は犬に悪い」というイメージを強調するプロモーションを展開しており、その結果としてグレインフリーがより一般的になっているのです。

グレインフリーのメリット

とはいえ、グレインフリーのドッグフードにはいくつかのメリットがあります。先ほど説明した通り、穀物アレルギーを持つ犬のために開発された経緯もあり、アレルギーを持つ犬にとっては消化の負担を軽減する効果があります。

穀物アレルギーの犬に適している

穀物にアレルギーを持つ犬にとって、グレインフリーは良い選択肢となります。小麦やトウモロコシなどの穀物は、一部の犬にアレルギー反応を引き起こすことがあり、皮膚のかゆみや消化不良などの症状が現れることがあります。グレインフリーに切り替えることで、これらの症状が改善されるケースもあります。

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ドッグフードアレルギー対策ガイド
犬のアレルギーについてはこちらで詳しく記載してます。ドッグフードアレルギーで悩んでいる方はこちらもご確認ください。

消化の負担が少ないと言われる理由

一般的に、穀物は犬にとって消化しにくい成分とされています。特にトウモロコシや小麦は、犬の消化器官に負担をかけることがあるため、グレインフリーの方が消化しやすいと言われています。ただし、代替として使用される豆類やジャガイモも、過剰に摂取すると消化不良を引き起こすことがあるため、適量を守ることが重要です。

高タンパクなフードが多い

グレインフリーのドッグフードは、一般的に肉の含有量が多く、高タンパクな傾向にあります。タンパク質は犬の健康維持に欠かせない栄養素であり、筋肉の発達やエネルギー供給に役立ちます。

グレインフリーの問題点と誤解

穀物は本当に犬に悪いのか?

穀物が犬にとって必ずしも悪いという考え方は誤解です。実際、犬は雑食性の動物であり、穀物は栄養源として十分に利用されます。穀物は犬の消化器官に負担をかけることなく消化され、腸内環境を整える食物繊維を豊富に含んでいます。犬が穀物にアレルギー反応を示すことは稀であり、アレルギーの原因となるのは実際には肉や乳製品、さらには鶏肉や牛肉など、むしろ特定の動物性タンパク質の場合も多いのです。

そのため、穀物を排除したフードが必ずしも最適な選択とは言えません。穀物を含むドッグフードは、犬のエネルギー源としても重要で、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれています。

グレインフリーが必ずしも「消化しやすい」わけではない

グレインフリーのドッグフードは一部の犬にとって消化が良いとされていますが、すべての犬に当てはまるわけではありません。穀物の代わりに使われる豆類は、実は消化器官に負担をかけることがあります。特に豆類はガスを発生させやすく、胃腸に刺激を与えやすいため、消化器官が弱い犬には不向きな場合があります。

また、ジャガイモやサツマイモといった代替成分も腸内での吸収を複雑にすることがあり、犬の胃腸に負担をかけることがあり、消化にかかる時間が長くなることで、消化不良を引き起こすことがあります。
そのため、グレインフリーが必ずしも消化しやすいというわけではないので注意が必要です。

コストが高くなりがち

グレインフリーのドッグフードは、穀物を排除する代わりに高品質なタンパク質源や新鮮な成分を使用するため、どうしても価格が高くなりがちです。品質の高い材料を使用しているため、製造コストが増し、最終的に消費者にとっては高額なフードとなることが一般的です。

また、グレインフリーを謳った商品はマーケティング戦略上、高価格が設定されることが多く、コストパフォーマンスの点で考慮が必要です。穀物を含んだフードにも栄養価が高く、十分に消化しやすい製品が多く存在するため、必ずしも高価なグレインフリーが必要なわけではない場合もあります。

グレインフリーが向いている犬・向いていない犬

穀物アレルギーや特定の健康状態の犬には有効

穀物アレルギーを持つ犬にとって、グレインフリーのフードは非常に有益です。穀物にアレルギー反応を示す犬は、皮膚にかゆみが出たり、消化不良を起こしたりすることが多いため、穀物を含まないフードへの切り替えは、これらの症状を軽減する手助けになります。また、腸内環境が不安定な犬にとって、グレインフリーは消化を助け、腸内フローラのバランスを整えることがあります。

特に食物アレルギーに悩む犬にとって、グレインフリーは安全な選択肢となり得ます。その他にも、慢性的な消化不良を抱える犬にとっては、穀物を除いたフードが効果的なことがあります。

穀物アレルギーのない多くの犬には不要か?

一方で、穀物アレルギーや消化不良などの特別な健康問題がない犬にとっては、グレインフリーは不要な場合もあります。健康な犬にとって、穀物は良質な栄養源であり、消化に優れた成分を提供します。穀物を含むフードでも十分に栄養バランスが整っており、特にグレインフリーのフードに切り替えることが必須ではありません。健康な犬にとっては不必要なリスクを避けるためにも、穀物を含むフードを選ぶ方が良い場合もあります。

結論:愛犬にとって本当に必要かを考えよう

グレインフリー=最適とは限らない

私としては穀物アレルギーの犬でなければ、グレインフリーのドッグフードは積極的におすすめはしてません。犬にとって(そして飼い主にとっても)あまりメリットがないからです。
多くの犬にとっては穀物もまた栄養が高く、消化に優れたものとして重要です。

グレインフリーが最適とされるのは、特定の健康状態やアレルギーを持つ場合であり、すべての犬にとって必須ではないこと。犬の体調や健康状態をよく理解し、自分の犬に最も合ったドッグフードを選ぶことが重要です。グレインフリーが全ての犬に健康に良いとは限らず、むしろ必要以上に高価な選択肢となる場合もあるため、注意が必要です。

情報を取捨選択しながら、愛犬の健康状態を注意深く観察し、疑問があれば獣医師と相談しながら、最適な食事を提供することが大事です。


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