ジャックラッセルテリア

ジャックラッセルテリアは飼ってはいけないって本当?そう言われる理由とその対策

ジャックラッセルテリアを飼いたいけれど、ネットでは『飼ってはいけない』という情報も見るので不安…。そんな風に思っていませんか?ジャックラッセルテリアは、確かに飼育が難しいと言われる一面もあります。

しかし、正しい知識と準備があれば、素晴らしいパートナーになるでしょう。この記事では、ジャックラッセルテリアが『飼ってはいけない』と言われる理由と、具体的な対策を紹介します。

1. ジャックラッセルテリアってどんな犬?

1-1. 基礎知識

ジャックラッセルテリアは、19世紀のイギリスで、ジョン・ラッセル牧師によって作出された犬種です。キツネ狩りの際に、獲物を追い詰め、穴の中から追い出す役割を担っていました。そのため、小型犬ながら、筋肉質でがっしりとした体格を持ち、優れた運動能力と狩猟本能を備えています。

体高は約25〜30cm、体重は5〜6kgと、小型犬に分類されます。被毛は、スムース、ブロークン、ラフの3種類があります。

  • スムースコート:短く滑らかな被毛で、手入れがしやすいのが特徴です。
  • ブロークンコート:スムースコートとラフコートの中間のような、少し硬めの被毛です。
  • ラフコート:長く粗い被毛で、ワイルドな印象を与えます。

いずれの被毛も、白を基調に、茶色や黒の斑模様が入っています。

性格は、活発で好奇心旺盛、そして非常に賢いです。飼い主には従順で愛情深い反面、独立心が強く、頑固な一面も持ち合わせています。また、テリア種特有の勇敢さや大胆さも持ち合わせており、自分より大きな相手に立ち向かうこともあります。

この独立心の強さが、しつけを難しくする一因となっています。ジャックラッセルテリアは、自分の考えで行動することを好み、指示に従わないこともあります。そのため、根気強く、一貫した態度でしつけを行う必要があります。

平均寿命は13〜16歳とされています。健康な状態を維持するためには、適切な食事、運動、健康管理が重要です。特に、股関節形成不全や膝蓋骨脱臼などの遺伝性疾患に注意が必要です。

1-2. ジャックラッセルテリアの魅力

ジャックラッセルテリアの魅力は、その活発で遊び好きな性格にあります。常に動き回っており、おもちゃで遊ぶことや、飼い主と追いかけっこをすることが大好きです。その姿は、見ている人を笑顔にしてくれます。

高い知能を持ち合わせており、しつけや芸を覚えるのが得意です。アジリティやフライボールなどのドッグスポーツでも活躍しており、その能力の高さを活かして、様々なことにチャレンジすることができます。

また、ジャックラッセルテリアは表情豊かで、喜怒哀楽をわかりやすく表現します。飼い主とのコミュニケーションを楽しみ、深い絆を育むことができます。

さらに、ジャックラッセルテリアは愛情深く、飼い主に対して深い愛情を示します。家族の一員として、喜びや悲しみを分かち合い、かけがえのない存在となってくれるでしょう。

1-3. 飼育前に知っておくべき注意点

ジャックラッセルテリアを飼育する上で、注意すべき点がいくつかあります。

まず、豊富な運動量が必要な犬種であるということです。狩猟犬として活躍していた歴史を持つため、1日に2回、それぞれ1時間程度の散歩や運動が必要です。運動不足になると、ストレスを溜め込み、問題行動を起こす可能性があります。

ジャックラッセルテリアは強い狩猟本能を持っているため、小さい動物を見ると追いかけてしまうことがあります。散歩中は、必ずリードを着用し、周囲に注意を払いましょう。独立心が強いため、しつけには根気と一貫性が必要です。甘やかしたり、 矛盾する態度をとったりすると、問題行動を助長する可能性があります。

2. なぜ「飼ってはいけない」と言われるの?

2-1. 飼育の難しさ

ジャックラッセルテリアは、その活発な性格や、強い狩猟本能、独立心が強いことなどから、飼育が難しいと言われることがあります。

まず、豊富な運動量を確保することが難しい場合があります。毎日、長時間の散歩や運動が必要となるため、仕事などで忙しい人や、マンションなど限られたスペースで飼育している人には、飼育が難しいと感じるかもしれません。

また、しつけの難しさも指摘されます。賢い犬種ですが、頑固な一面もあるため、根気強く、一貫した態度でしつけを行う必要があります。しつけがうまくいかないと、吠え癖や噛み癖、破壊行動などの問題行動につながる可能性があります。

特に、吠え癖はジャックラッセルテリアの飼育でよく問題となる点です。警戒心が強く、些細な物音にも反応して吠えてしまうことがあります。

実際の飼育者の体験談

ジャックラッセルテリアを飼い始めて、運動量の多さに驚きました。毎日、2時間以上の散歩と運動が必要で、最初は大変でした。でも、一緒に運動することで、私も健康になりました。

Y.Kさん

しつけには苦労しました。なかなか言うことを聞いてくれず、トレーナーの先生に相談することもありました。今では、だいぶ落ち着きましたが、根気強さが大切だと感じています。

S.Kさん

しつけは想像以上に大変でした。賢いけれど頑固な一面もあり、最初の頃はイタズラが絶えませんでした。特に噛み癖がひどくスリッパがボロボロ…。しつけは大変だけど、絆が深まる最高の相棒です。

O.Tさん

2-2. 環境への影響

ジャックラッセルテリアの活発さや狩猟本能は、周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。

穴を掘る習性があるため、庭や花壇を荒らしてしまうことがあります。また、家具を噛んだり、物を壊したりする破壊行動が見られることもあります。

さらに、警戒心が強く、吠えやすい犬種です。見知らぬ人や物音に反応して吠えてしまうことがあり、近隣とのトラブルに発展する可能性もあります。集合住宅で飼育する場合は、特に注意が必要です。

2-3. 注意すべき病気

ジャックラッセルテリアは、比較的健康な犬種ですが、注意すべき病気もいくつかあります。遺伝性疾患としては、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼、レンズ脱臼などが挙げられます。

  • 股関節形成不全:股関節の形成が不十分なために、痛みや歩行困難を引き起こす病気
  • 膝蓋骨脱臼:膝のお皿が正常な位置から外れてしまう病気
  • レンズ脱臼: 目のレンズが本来の位置から外れてしまう病気

これらの病気は、早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。また、皮膚病やアレルギー、眼の病気にもかかりやすい傾向があります。

  • 皮膚病:アレルギー性皮膚炎、膿皮症など。
  • アレルギー:食物アレルギー、アトピー性皮膚炎など
  • 眼の病気:白内障、緑内障、進行性網膜萎縮症など

定期的な健康診断やワクチン、ノミ・ダニ予防などを行い、健康状態を管理することが大切です。

3. ジャックラッセルテリアと幸せに暮らすために

3-1. 飼育前の準備

ジャックラッセルテリアを迎え入れる前に、以下の準備をしておくことが大切です。

  • 住環境十分な広さのある住居を確保し、脱走防止対策を施しましょう。ジャックラッセルテリアは、運動能力が高く、ジャンプ力も優れているため、フェンスの高さや、門扉の開閉には注意が必要です。また、室内では、誤飲や怪我を防ぐために、危険な物を片付けておく必要があります。
  • 飼育費用:初期費用(購入費、ワクチン代など)だけでなく、毎月の食費、医療費、トリミング代なども考慮しましょう。ジャックラッセルテリアは、活発な犬種なので、おもちゃや消耗品の費用もかかります。
  • 心構え:ジャックラッセルテリアとの生活は、楽しいことばかりではありません。責任を持って、愛情を注ぎ、生涯にわたって共に過ごす覚悟が必要です。飼育前に、ジャックラッセルテリアの性格や特徴、飼育に必要な知識をしっかりと学びましょう。

3-2. 必要なトレーニング

ジャックラッセルテリアとの生活をスムーズに、そして互いに幸せに過ごすためには、適切なトレーニングが不可欠です。 トイレトレーニング、おすわり、待て、来いなどの基本的なしつけを教えましょう。子犬の頃から、根気強く、一貫した態度でしつけを行うことが重要です。

また、子犬の社会化期に、他の犬や人との交流を通して、社会性を身につけさせるのも大事です。様々な環境や刺激に慣れさせることで、問題行動を予防することができます。吠え癖や噛み癖などの問題行動が見られる場合は、専門家の指導を受けることも有効です。原因を突き止め、適切な対処法を学ぶことで、問題行動を改善することができます。

例えば、クリッカーを使ったトレーニングは、犬に楽しく、効率的に学習させることができます。クリッカーの音と報酬を結びつけることで、犬は意欲的に学習することができます。

3-3. 注意すべきこと

ジャックラッセルテリアの健康と安全を守るために、以下の点に注意しましょう。

  • 食事:バランスの取れたドッグフードを選び、適切な量を与えましょう。成長段階や運動量に合わせて、フードの種類や量を調整する必要があります。
  • 運動:毎日の散歩や遊びを通して、十分な運動をさせ、ストレスを解消しましょう。運動不足は、肥満やストレスの原因となるだけでなく、問題行動にもつながります。
  • 健康管理:定期的な健康診断、ワクチン、ノミ・ダニ予防も忘れずに行いましょう。健康状態を把握し、病気の予防に努めることが大切です。
  • グルーミング:ブラッシング、シャンプー、耳掃除、爪切りなど、定期的なグルーミングを行いましょう。被毛の状態を清潔に保ち、皮膚病などを予防することができます。
  • 留守番:留守番時の注意点を守り、安全で快適な環境を整えましょう。十分な広さのあるスペースを確保し、水やトイレ、おもちゃなどを用意しましょう。

4. それでもジャックラッセルテリアを飼いたいあなたへ

4-1. 飼育に向いている人

ジャックラッセルテリアの飼育には、時間的、経済的、そして精神的な余裕が必要です。

  • アクティブな人:アウトドアが好きで、犬と一緒に運動を楽しめる人。ジャックラッセルテリアは、活発な犬種なので、一緒にジョギングやハイキングなどを楽しめる人は相性が良いです。
  • 時間のある人:毎日、犬の世話やトレーニングに時間をかけられる人。ジャックラッセルテリアは、十分な運動と、根気強いしつけが必要です。
  • しつけに自信のある人:根気強く、一貫したしつけができる人。ジャックラッセルテリアは、独立心が強く、頑固な一面もあるため、しつけには忍耐が必要です。
  • 経験者:犬の飼育経験がある人。ジャックラッセルテリアの飼育は、初心者には難しい場合があります。

4-2. 飼う上での注意点

ジャックラッセルテリアを飼うということは、その命に責任を持つということです。

  • 覚悟:飼育の大変さ、責任の重さを理解し、覚悟を決めてから迎え入れましょう。ジャックラッセルテリアは、10年以上生きる可能性があります。その間、責任を持って飼育できるか、しっかりと考えましょう。
  • 責任: 最後まで責任を持って飼育できるか、しっかりと考えましょう。途中で飼育を放棄することは、絶対にあってはなりません。
  • 愛情:愛情を持って接し、信頼関係を築きましょう。ジャックラッセルテリアは、愛情深い犬種です。愛情を持って接することで、深い絆を育むことができます。

4-3. 保護犬という選択肢

ジャックラッセルテリアを迎え入れる方法の一つに、保護犬という選択肢があります。保護犬を家族に迎えることは、殺処分される命を救うことにつながります。また、ペットショップで購入するよりも、費用を抑えることができます。

ただし、 性格や健康状態がわからない場合がある。保護犬は、過去の飼育環境や経験がわからないため、性格や健康状態に不安がある場合があります。保護犬を迎えるには保護団体に連絡し、面会、トライアルを経て、正式譲渡となります。保護犬を迎える前に、保護団体とよく相談し、自分に合った犬を選ぶことが大切です。

5. まとめ:ジャックラッセルテリアとの暮らし

ジャックラッセルテリアとの暮らしは、決して楽ではありません。その小さな体には、底知れないエネルギーと、強い意志が秘められています。毎日、十分な運動をさせ、根気強くしつけをしなければなりません。

時には、彼らのいたずらや、予想外の行動に頭を悩ませることもあるでしょう。しかし、それらを乗り越えた先には、かけがえのない喜びと深い絆が待っています。

ジャックラッセルテリアは、単なるペットではありません。彼らは、家族の一員であり、かけがえのないパートナーです。共に笑い、共に泣き、共に成長していく中で、あなたは、彼らから多くのことを学び、そして、かけがえのない愛を感じるでしょう。

参考文献

ジャパンケネルクラブ:https://www.jkc.or.jp/

アニコム損害保険株式会社:https://www.anicom-sompo.co.jp/

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