無添加ドッグフード

無添加ドッグフードの『無添加』ってどういう意味?意外と知らない基準と真実

「愛犬の健康を考えてドッグフードを選ぶとき、『無添加』という言葉をよく見かけませんか?でも、その『無添加』って具体的に何を指しているのか、しっかり理解していますか?

実は、ドッグフードにおける無添加の基準は曖昧な部分も多く、メーカーによって基準が異なることもあります。本記事では、無添加ドッグフードの本当の意味や、表示の仕組み、愛犬にとって本当に安全なフードの選び方について詳しく解説します。」

1. 「無添加」とは何を指すのか?意外と曖昧な基準

無添加ドッグフードの一般的なイメージ

「無添加ドッグフード」という言葉を聞くと、多くの飼い主は「人工的なものが一切含まれていない、安心・安全なフード」という印象を持つかもしれません。確かに、無添加フードは保存料や着色料、人工香料などを使用せず、できるだけ自然な素材で作られたものです。しかし、無添加=完全に何も添加されていないというわけではありません。

例えば、ビタミンやミネラルを補うための成分が加えられていることもあります。一般的なイメージでは、「体に悪い人工的な添加物が使われていないフード」を指すことが多いですが、無添加の基準はメーカーによって異なります。そのため、愛犬の健康を考えるなら、ただ「無添加」という言葉に惑わされず、原材料や製造過程を確認することが重要です。

法的な定義はあるのか?メーカーごとの基準の違い

「無添加」という言葉は明確な法律で定義されているわけではありません。食品業界では、「特定の添加物を使用していない」という意味で使われることが多いですが、ドッグフードに関しては、メーカーごとに「無添加」の基準が異なります。例えば、「合成保存料無添加」と書かれていても、天然の酸化防止剤は使用されていることがあります。

また、香料や着色料を使用していなくても、ビタミンやミネラルの添加がある場合、「無添加」と表示するメーカーも存在します。そのため、「無添加」と書かれていても、何が添加されていないのかを明確にする必要があります。購入前にパッケージやメーカーの説明を確認し、愛犬に合ったフードを選ぶことが大切です。

「無添加=完全に何も入っていない」ではない

「無添加」と聞くと、すべての成分が自然由来で、何も加えられていないと思う人もいるかもしれません。しかし、実際には無添加ドッグフードにも、栄養バランスを保つためにビタミンやミネラルが添加されていることがあります。例えば、ビタミンEやビタミンCは、天然の酸化防止剤として使用されることがあり、これらが含まれていても「無添加」と表記されることがあります。

また、原材料の栄養バランスを補う目的でミネラルが追加されるケースもあります。完全に添加物を排除した食事が必ずしも健康的とは限らず、適切な栄養素を補うことが愛犬の健康維持には不可欠です。無添加表示に惑わされず、成分表を確認しながら選ぶことが重要です。


 2. そもそも添加物は悪いの?必要な添加物と危険な添加物

犬の健康に影響を与える可能性のある添加物(合成保存料・着色料)

合成保存料

合成保存料はドッグフードの賞味期限を延ばすために使用されますが、一部の保存料は犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、BHAやBHTといった酸化防止剤は発がん性が指摘されており、長期間摂取することで肝臓や腎臓に負担がかかる恐れがあります。

また、エトキシキンはかつて農薬として使用されていた成分で、ドッグフードに含まれることでアレルギーや免疫系の問題を引き起こす可能性があります。そのため、無添加のドッグフードを選ぶ際は、これらの合成保存料が含まれていないかを確認することが大切です。

着色料

着色料は、ドッグフードを見た目よくするために使用されますが、犬にとっては無意味な成分です。赤色〇号や黄色〇号といった合成着色料は、アレルギーや発がんリスクの可能性が指摘されており、一部の国では食品添加物としての使用が禁止されているものもあります。犬は人間ほど食事の見た目に影響を受けないため、着色料を含まないフードを選ぶ方が健康維持には適しています。

香料

香料は、食欲を増進させるためにドッグフードに添加されることがあります。しかし、犬は嗅覚が非常に優れているため、人工的な香料を加えなくても十分にフードの香りを感じ取ることができます。また、香料の中には化学合成されたものも多く、長期間の摂取によって消化器官に負担がかかる可能性があります。自然な素材の香りを活かした無添加フードを選ぶことで、犬の健康を守ることができます。

実は問題ない添加物とは?(ビタミン類・天然の酸化防止剤)

すべての添加物が悪いわけではありません。特に、ビタミン類や天然の酸化防止剤は、犬の健康維持に役立つ場合があります。例えば、ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用を持ち、フードの品質を保持するために使用されます。これらの成分は天然由来のものが多く、安全性が高いと考えられています。

また、ローズマリーエキスなどの天然の酸化防止剤も広く利用されています。これは、合成保存料に比べて体への負担が少なく、健康を維持する上で有益です。添加物に関する知識を持ち、問題のないものを適切に選ぶことが大切です。

添加物を一切使用しないリスク(栄養バランスの欠如)

無添加のドッグフードは安全性が高い一方で、添加物を一切使用しないことによるリスクもあります。特に栄養バランスの面で問題が生じる可能性があります。例えば、市販の無添加フードの中にはビタミンやミネラルの添加を避けるために、必要な栄養素が不足しているものもあります。その結果、長期間与え続けることで犬の健康に悪影響を及ぼすこともあります。

また、保存料を一切使用しない場合、フードの酸化が進みやすくなり、品質が劣化しやすくなります。酸化したフードを犬が摂取すると、体内での代謝に悪影響を与える可能性があります。そのため、無添加フードを選ぶ際には、適切な栄養補給が行われているか、鮮度が保たれる工夫がされているかを確認することが重要です。


3. 無添加ドッグフードのメリットと注意点

愛犬のアレルギーや体調管理に役立つ無添加フード

無添加ドッグフードの大きなメリットは、アレルギーや消化不良を起こしやすい犬にも適している点です。一般的なドッグフードには、保存料や着色料、香料などの人工添加物が含まれていることが多く、これらがアレルギーや皮膚トラブルの原因になることがあります。

無添加フードならば、そうしたリスクを減らし、愛犬の体調を管理しやすくなります。また、消化吸収が良いものが多いため、胃腸が敏感な犬にも向いています。ただし、無添加だからといってすべての犬に合うわけではなく、犬ごとの体質を考えた上で選ぶことが重要です。

保存方法の違い(冷凍・冷蔵が必要な場合も)

無添加ドッグフードは、防腐剤や保存料が使われていないため、市販のドライフードよりも保存方法に注意が必要です。特に、ウェットフードや手作りに近いタイプのフードは、冷蔵や冷凍保存が必要な場合が多く、適切に管理しないとすぐに傷んでしまいます。そのため、保存スペースの確保や解凍の手間なども考慮する必要があります。

また、開封後の賞味期限も短いため、小分けにして保存する工夫が求められます。保存方法を誤るとせっかくの無添加フードも品質が落ち、愛犬の健康に悪影響を及ぼすこともあるため、管理方法をしっかり確認することが大切です。

栄養バランスが偏りやすい?無添加の落とし穴

無添加フードは安全性が高い一方で、栄養バランスに注意が必要です。特に、無添加を重視しすぎて栄養素が不足してしまうケースがあります。市販のドッグフードには、必要な栄養素を補うためにビタミンやミネラルが添加されているものが多いですが、無添加フードではそうした栄養素を別の方法で補う必要があります。

そのため、原材料の内容をよく確認し、必要に応じてサプリメントや手作り食を組み合わせることが推奨されます。無添加=完全に健康的とは限らないため、犬の食事全体のバランスを考えて選ぶことが大切です。

4. 愛犬に合った無添加フードを選ぶ方法とは?

原材料表示をチェックするポイント(どんな表記に注意すべき?)

無添加ドッグフードを選ぶ際は、パッケージに記載された原材料表示をしっかり確認することが重要です。「無添加」と書かれていても、すべての添加物が排除されているわけではなく、食品衛生上必要な天然の保存料が含まれることもあります。

特に避けたいのは、「〇〇エキス」「〇〇調味料」など曖昧な表現が使われているものや、化学的な合成保存料や着色料が含まれているものです。また、主原料が肉類ではなく「肉副産物」や「ミール」と表記されている場合は、品質に注意が必要です。原材料の明確なフードを選ぶことが、愛犬の健康を守る第一歩です。

「オーガニック」「グレインフリー」との違い

無添加ドッグフードと似たような表記として「オーガニック」や「グレインフリー」という言葉を目にすることがあります。オーガニックフードは、農薬や化学肥料を使用せずに育てられた原材料を使用したものを指し、無添加とは異なります。

一方、グレインフリーは穀物を使用していないフードのことで、消化器系が弱い犬や穀物アレルギーを持つ犬に向いています。無添加であっても、オーガニックではない場合や、グレインフリーではない場合があるため、それぞれの違いを理解し、愛犬に適したフードを選ぶことが重要です。

愛犬の体質に合った無添加フードの選び方

犬の健康状態やアレルギーの有無によって、適した無添加フードは異なります。例えば、アレルギーのある犬には特定のタンパク源を避けたシンプルな原材料のフードが向いていますし、胃腸が弱い犬には消化しやすい食材を使用したものがおすすめです。また、ライフステージ(子犬・成犬・シニア犬)によっても必要な栄養バランスが異なるため、年齢に合ったフードを選ぶことも大切です。無添加フードの中にも様々な種類があるため、愛犬の体質に合ったものを慎重に選びましょう。

5. 飼い主ができる健康管理と食事のバランス

無添加フードと手作り食の組み合わせ方

無添加ドッグフードは安心ですが、愛犬の健康をさらに考えるなら手作り食を組み合わせるのも一つの方法です。手作り食を加えることで、より新鮮な食材を取り入れたり、愛犬の好みに合わせた食事が提供できます。ただし、手作り食だけでは栄養バランスが崩れる可能性があるため、無添加フードと併用するのがおすすめです。例えば、無添加フードを主食としながら、茹でた野菜や良質なタンパク質をトッピングすることで、バランスの取れた食事を提供できます。

添加物の少ないおやつの選び方

おやつにも添加物が多く含まれているものがあるため、選び方に注意が必要です。特に市販のおやつには、着色料や人工甘味料が含まれていることが多いため、無添加のものを選ぶことが望ましいです。例えば、乾燥させたお肉やフリーズドライのフルーツ、無添加のクッキーなど、素材そのものの味を活かしたものがおすすめです。添加物の少ないおやつを選ぶことで、愛犬の健康を維持しながら、美味しく楽しませることができます。

毎日の食事管理で気をつけること(食材の安全性・栄養バランス)

愛犬の健康を守るためには、無添加フードを与えるだけでなく、毎日の食事バランスを意識することが重要です。無添加フードでも、偏った食事では栄養不足になる可能性があります。食材の安全性を確認しつつ、必要な栄養素がしっかり含まれているかチェックしましょう。また、愛犬の体調に合わせてフードの種類や量を調整することも大切です。健康維持のためには、食事だけでなく適度な運動や定期的な健康チェックも併せて行いましょう。

まとめ : 無添加という言葉に惑わされず、原材料をしっかり確認しよう

無添加ドッグフードは、保存料や人工香料、着色料などの添加物を使わないことが特徴ですが、その定義はメーカーごとに異なり、法律で明確に規定されていません。添加物自体が必ずしも悪いわけではなく、天然由来の成分やビタミン類は犬の健康に必要なものもあります。無添加フードのメリットは、アレルギーや消化不良のリスクを減らし、愛犬の健康維持に役立つことですが、保存方法には注意が必要です。

無添加フードを選ぶ際は、原材料や栄養バランスを確認し、愛犬の体調に合ったものを選ぶことが大切です。無添加フードと手作り食の組み合わせや、低添加物のおやつ選びも健康管理に役立ちます。毎日の食事管理で栄養バランスを意識し、愛犬の健やかな生活をサポートしましょう。

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モモまるは体に悪い人工的な添加物が使われていない無添加のドッグフードです

ドライタイプは高温高圧で加工するため、人工香料などを使い嗜好性を高めたり、長期間の常温放置に耐えられるよう保存料を添加している場合がありますが、モモまるは手作り食本来の自然な香りや味わいがあり、冷凍保存のため保存料や人工香料、着色料などの添加物は使用されておりません。

参考文献:ペット栄養学会誌 第22巻 第1号(2019年4月)

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