ポストバイオティクス vs プロバイオティクス|BR-108(殺菌ビフィズス菌)はどこがすごい?

ポストバイオティクス vs プロバイオティクス|BR-108(殺菌ビフィズス菌)はどこがすごい?

腸活といえば“生きた善玉菌(プロバイオティクス)”が主流でしたが、ここに新しい選択肢。殺菌ビフィズス菌BR-108が、世界初となる米国GRAS自己認証を取得しました。つまり「用途の範囲内で食経験・科学的根拠に照らして安全とみなせる」と第三者見解で整理されたということ。この記事では、ポストバイオティクス(不活化菌)としてのBR-108と、生菌のプロバイオティクスの違いをわかりやすく比較し、犬の腸活でどう使い分けると続けやすいかを解説します。

1. ポストバイオティクスとプロバイオティクスの基本

腸活でよく聞くプロバイオティクスは“生きた善玉菌”。一方、ポストバイオティクスは“加熱などで不活化した菌や菌由来成分”を使う考え方です。どちらも腸内フローラの健やかな働きを支える仲間ですが、扱い方や得意分野が少し違います。

本記事では難しい専門語は最小限に、犬の生活に当てはめてわかりやすく整理します。「まずは何を選べばいい?」に、やさしく答える入口です。

定義と違い(不活化菌 vs 生菌)

プロバイオティクス=生きた菌を届け、腸内で働きを期待する方法。ポストバイオティクス=不活化した菌体や菌が作った成分で、腸の防御やバリアの維持を後押しする方法です。よく出る「パラバイオティクス」は“不活化した菌そのもの”を指す呼び名で、広い意味のポストバイオティクスに含まれます。生菌か不活化か。まずはこの違いを押さえれば十分です。

それぞれの長所・短所と向いている場面

生菌は“定着や増殖”まで含めたダイレクトな働きが魅力。ただし熱や胃酸、時間に弱く保管・製造の配慮が必要です。

ポストは“安定して続けやすい”のが強み。加熱や常温にも耐え、旅行や環境変化の時も扱いやすい反面、「生きて増える」ことは期待しません。

日々のごはんに無理なく足したいならポスト、特定の生菌株を狙って使いたい時はプロ、という使い分けが現実的です。

2. BR-108(殺菌ビフィズス菌)の特徴

BR-108は、本来デリケートで扱いにくいとされるビフィズス菌をコンビ株式会社の独自技術で殺菌(不活化)したパラ=ポストバイオティクス。熱や酸に強く、毎日の食事に混ぜやすいのが特長です。

赤ちゃんの腸管より分離したビフィドバクテリウム・ロンガム(ビフィズス菌)をEC-12で培った技術で製造された殺菌ビフィズス菌素材となっています。

米国GRAS自己認証を取得した点で安全性の整理が一歩進んだことで、「まずは安心して少量から試す」入り口が広がりました。はじめての腸活にも取り入れやすい選択肢です。

ポストバイオティクス(ビフィズス菌)の効果

不活化ビフィズス菌(パラ=ポストバイオティクス)は、生きて増える代わりに“菌体成分そのもの”が腸粘膜の受容体に働きかけ、IgA分泌やバリア機能の維持を後押しすると考えられています。

犬やヒトの研究では、便のまとまり・においの落ち着き、短鎖脂肪酸環境の間接的なサポート、季節のゆらぎやストレス期のコンディション安定、皮膚の指標が前向きに動いた報告もあります。プレバイオティクス(イヌリン等)と組み合わせると土台づくりを穏やかに支えやすく、初めての腸活でも取り入れやすいのが魅力です。

安定性(熱・酸)と取り入れやすさ

不活化菌であるBR-108は、加熱工程や胃酸の影響を受けにくく、常温保管や調理にも対応しやすいのが魅力。たとえばカリカリにまぶす、温めたトッピングに混ぜる、といった日常使いがしやすくなります。

生菌のように“生きた数(CFU)”を厳密に守る負担が少ないため、旅行や季節の変わり目でも続けやすいのが実感値としてのメリットです。

3. 生菌が主流だった背景と課題

長らく“腸活=生菌”が主流だったのは、ヨーグルトなど発酵乳文化と研究蓄積が豊富だったから。生菌は「菌そのものが働く」という分かりやすさもあり、サプリや発酵食品が中心でした。

一方で、保存や輸送で菌数が変動しやすい、熱に弱いといった現実的な課題も。そこで“不活化でも役立つ成分を活かす”ポストの発想が注目されてきました。

発酵乳・サプリ中心になった理由

生菌は水分と栄養がある環境で扱いやすく、冷蔵流通が整った発酵乳や、保護技術を使いやすいサプリと相性が良かったためです。

菌株名や含有量(CFU)を明記しやすく、研究データとも連動させやすいのも背景のひとつ。ただし“毎日冷蔵で続ける”“胃酸や加熱を避ける”など、生活の手間が増えがちでした。

温度管理・製造工程の制約

生菌は熱・湿度・酸素・時間の影響を受けやすく、製造では低温管理やマイクロカプセル化などの技術が必要になります。

完成品でも賞味期限に伴う菌数の目減りを考慮するなど、品質管理のハードルが高め。家庭でも、温かいごはんに混ぜにくい、旅行時に持ち運びづらい、といった“小さな壁”が積み重なりやすい点が課題でした。

4. sGRAS取得で広がる活用範囲

BR-108のsGRAS取得は、「安全に配慮した上で、使える場面が広がる」サイン。これまで生菌では難しかった加熱工程や常温流通の食品にも応用しやすくなります。

つまり、サプリだけでなく焼き菓子やレトルト、スープ、常温保存のペットフードなど、加熱・加圧を伴う製品でも“成分の価値を保ちやすい”のが不活化菌の強み。

これにより、食事そのものに腸活要素を組み込める設計が現実的になります。冷蔵前提の生菌製品に比べ、供給の安定や選択肢の幅が広がる点がユーザーにもメーカーにもメリットです。

日常フード・トリーツでの取り入れ方

やり方はシンプル。いまのごはんに“少し足す”からでOKです。常温のドライに振りかける、温めたトッピングに混ぜる、トリーツを1日1回置き換えるなど、暮らしに合う方法で無理なく続けましょう。

ポストは扱いやすいので、朝だけ/夜だけなどタイミングを固定すると観察もしやすく、変化に気づきやすくなります。

5. 犬の腸活での使い分け

結論は「どっちも味方、目的で使い分け」。便のまとまり、皮膚の快適さ、ストレス期のブレにくさ——どれを優先したいかで選び方が変わります。日々の食事に溶け込ませやすいのはポスト、生菌株の特性を狙って使いたいならプロ。

迷ったら、プレバイオティクス(食物繊維)を土台に、少量から試し、合う方を育てるのが安全です。

便の安定・皮膚・ストレスの視点で比較

便の安定を“まず一歩”にするなら、扱いやすいポスト(BR-108など)+プレ(イヌリン等)が始めやすい選択。皮膚や季節のゆらぎには、オメガ3や発酵性繊維と組み合わせて内側の土台づくりを。環境変化で落ち着きが乱れがちな子は、散歩・睡眠のリズムも同時に整えると相乗効果が出やすいです。状況に応じてプロを追加するのも選択肢です。

6. プレバイオティクス(イヌリン等)との併用設計

プレは“腸内細菌のエサ”。イヌリンやフラクトオリゴ糖、βグルカンなどを少量から。ポスト(BR-108)と組み合わせれば、腸のバリアや短鎖脂肪酸の土台づくりを穏やかに後押しできます。

導入は1要素ずつ、7〜10日かけて。2〜4週間で便・元気・かゆみを観察し、良さそうなら続行、気になる変化があれば量や種類を微調整しましょう。

はじめ方と続け方

合言葉は「少量から、ゆっくり、記録する」。まずはいまのごはんに腸活要素を少しだけ足し、毎日の便(色・形・硬さ・回数・におい)と元気・睡眠・かゆみを軽くメモ。

単発のブレに振り回されず、2〜4週間の流れで判断します。無理に増やす必要はありません。“心地よい範囲で続ける”ことが、結局いちばんの近道です。

少量導入→2〜4週間の観察→微調整

最初の7〜10日は規定量の半分から。週ごとに少しずつ近づけます。2〜4週間の観察で、便のまとまりやにおい、回数、落ち着き、毛並みの印象をチェック。良ければ現状維持、気になる場合は直近で増やした要素を一歩戻して様子見。複数を同時に変えないと、原因と成果が見分けやすくなります。

6. よくある質問(FAQ)

腸活は難しそうに見えて、続け方はシンプルです。ここでは、よくある疑問に短く答えます。用語の違い、生菌との併用、ライフステージごとの配慮——どれも「安全に、無理なく、観察する」の延長にあります。小さな疑問を解消しておくと、日々の判断に自信が持てます。

パラ=ポストの関係は?

「パラバイオティクス」は“不活化した菌そのもの(菌体)”を指す呼称で、国際的な定義では「ポストバイオティクス」に含まれます。つまり、パラ ⊂ ポストという関係。BR-108のような殺菌ビフィズス菌は“パラ(=不活化菌体)”であり、広い意味でのポストの一種、と覚えておけばOKです。

生菌と同時に与えていい?

基本的には同時併用は可能です。役割が補完的なので、生活のリズムに合わせて取り入れて構いません。判定しやすくするなら、まずはポスト(BR-108等)+プレを固定し、落ち着いたら生菌を少量追加→2〜4週間観察、の順が無難。同時に多要素を増やさないことがコツです。

子犬・シニアでの注意点

子犬は腸内フローラ形成期、シニアは多様性が下がりやすい時期。どちらも“少量から、ゆっくり”が基本です。既往症や投薬中の子は、かかりつけ獣医に相談を。海藻など特定成分の重ね摂りには注意し、体重や便スコアを週1でチェック。無理せず、その子のペースを最優先にしましょう。

7. まとめ

生菌(プロ)と不活化菌(ポスト)は“どちらが上”ではなく“どう使い分けるか”です。ポストバイオティックスのおかげで加熱食品や常温フードにも腸活を組み込みやすい時代が来ました。

まずはプレ(イヌリン等)+ポスト(BR-108)を「少量から」。2〜4週間の記録で手応えを確かめ、必要に応じて生菌を足す——この順番が、無理なく続く現実解です。今日の一匙が、明日の安定につながります。

参考文献
Probiotics and Postbiotics as Substitutes of Antibiotics in Farm Animals: A Review
The Concept of Postbiotics
Postbiotics-A Step Beyond Pre- and Probiotics


モモまるは、BR-108(ポスト=パラバイオティクス)とイヌリン(プレバイオティクス)のダブルで、毎日の腸内フローラケアを無理なく後押しします。

冷凍ドッグフードなので作りたての風味や栄養をそのまま閉じ込め、余計な添加に頼らず品質をキープできるのが魅力です。


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